SSブログ

スーパーチューズデーの結果から在米者の所感 [日常]

既報の通り今日はスーパーチューズデーでした。今回は特に大票田であるカルフォルニア州の投票もあったので、大きな注目を浴びていました。私はアメリカ市民でないのでもちろん選挙権はなく、結果を受け入れるだけなのですが、それでもどうなるかは気になるものです。日常生活で大いに変わることもありますから。

さて結果を見ると、バイデンさんが意外にも躍進しました。サンダースさんはカルフォルニアやコロラドを抑えたものの、4年前に取ったミネソタなどを落とし苦戦、と書かれています。ただ個人的な感想を言えば、どちらの二人が出てきても現大統領に勝てるのかなぁ、というのが正直な感想です。

大学の授業料が高騰し学生が借金を抱えて未来がない、というのも現場の人間から見るとすべてが正しいとは思えません。成績が普通にいい子は奨学金もらうので、それほど授業料を払う必要がありません。ルイジアナだとTOPSという奨学金がありますが、以前は学費全額、今でもかなりの額をカバーしてくれます。

「もらえる基準が高いのでは?」と思う方がいらっしゃるかと思うのですが、いえいえ普通で十分にもらえます。どんな基準かというと、

- 2.5 GPA on the TOPS Core Curriculum
- Composite score of 20 on the ACT

GPAが2.5って成績がBとCをうろちょろしているもの、ACTのスコアが20(取りうる範囲は1-36です)って冗談というか、はっきり言って本来なら大学来るような学力レベルではないです。だけどルイジアナは仕方がない。もともと大学進学率悪いし、生徒の出来もよくない。それでもその率を上げて州はいかにも教育で努力していますよ、感を出すためにために大学教員の給料を削っても奨学金を学生に払う。まさにサンダースさんがやろうとしていることが概ねここでは達成されていますが、結果はどうですか?相対的な母集団のレベルが低いので、卒業出来てしまう。しかし他州と比べてやっぱりレベルが低いから他州で魅力的な仕事が取れず、州内に残る。この意識が変わらず世代を経てもこの負のスパイラルから抜け出せず、結果として州の意識、レベルは低いまま、経済も変わらないの繰り返しです。私見ですが必要なのは高いお金を出した場合、それに応じた高いサービスが受けられることを保証すること、そして基準を満たすのなら平等な機会を得られることであり、一律に負担をなくすことではないと強く考えます。

過度の競争に問題があるのも理解しますが、競争がないのはもっと問題です。そもそも世の中は「不平等」であり、多くの人はハンディキャップを負った苦しい戦いを強いられることが多いですが、それでも生き残る方策(勝つことではないです)を見つけるのが「生きる」ということだと私は思っています。それを若いうちに養えないのはアメリカの教育とは思えません。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:blog

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。