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新型コロナワクチン初回割当は2,925回分@ラフィエット市 [コロナウイルス]

夏にも1つ取ったのですが、今も学期と学期の合間を利用してオンライン授業を行うために必要な認定を受けるためのクラスをオンラインで受講しています。これが何気に面倒なのですが、今回受けているモジュールは具体的な動画ソフトの使い方などなので、興味を持ってやれています。しかし毎回試験があるのはやっぱり緊張します。

さてFDAが早速ファイザー社のワクチンの緊急使用について承認しました。

F.D.A. Clears Pfizer Vaccine, and Millions of Doses Will Be Shipped Right Away

FDAによる正式な文書をこちらで閲覧できます。

Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine EUA Letter of Approval

This letter is in response to a request from Pfizer Inc. that the Food and Drug Administration (FDA) issue an Emergency Use Authorization (EUA) for emergency use of Pfizer-BioNTech COVID‑19 Vaccine for the prevention of Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) for individuals 16 years of age and older, as described in the Scope of Authorization (Section II) of this letter, pursuant to Section 564 of the Federal Food, Drug, and Cosmetic Act (the FD&C Act or the Act) .

(本書簡は米国食品医薬品局(FDA)が連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C法または同法)第564条に基づき、本書簡の許可範囲(セクションII)に記載されているような16歳以上の個人を対象としたコロナウイルス(COVID-19)予防のためのファイザー・バイオンテックCOVID-19ワクチンを緊急に使用するにあたり、ファイザー社からの要請に対し緊急使用許可(EUA)を発行して対応したものである。)

16歳未満はワクチン対象外なんですね。知りませんでした。これに対し早速各地でも声明が出てすぐに準備を進めているようです。ニューヨーク・タイムズの記事を読むと初期の出荷では290万回分の投与量、と書いてあります。もちろん接種を優先される人は医療従事者や高齢者ですが、この辺りにはどのくらい来るのでしょうか?

地元の新聞を眺めると、記事が見つかりました。
Ochsner: Nearly 3,000 COVID vaccines are headed to Lafayette

Ochsnerとはこの辺りの総合病院ラフィエット・ジェネラル病院を最近買収したルイジアナ州にある大きな医療機関です。ラフィエット配布分は2,925だそうです。2回受けるとすると量的には1460人分ぐらいでしょうか?それとも保存するのも大変だから、定期的にワクチンが送られてくると予想して最初からどんどん2925回分のワクチンを優先者に接種していくのかも知れません。

参考までに伝えておくと、ここラフィエット郡の人口は244,390人 (2019年国勢調査調べ)、検査で陽性と判明した数は12月11日現在で13,855人(ただし恐らくのべ人数)です。集団免疫を達成するのに人口の60%が目安とすると146,634人。借りに13,855人が全員引き続き免疫を持っているとすると(これもありませんが)146,634-13,855=132,779人がワクチンの接種必要です。仮に毎週3,000人ワクチン接種を受けたとしても(実際2回接種が必要ですが)132,779/3000=44.3(週)、更に4で割ると集団免疫達成に10ヶ月以上はかかる計算になります。もちろんこの間に感染して自分で免疫を獲得することもありますし、ワクチン生産率がさらにあがる可能性は多いにありますが、それにしても時間がかかることがわかります。そもそもワクチンを拒絶する方も少なくないと報道されていますから、対応はなかなか大変そうです。
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FDAアドバイザーがファイザー社のワクチンにゴーサイン [コロナウイルス]

今日の夕方、速報でFDAのアドバイザーがファイザー社のワクチンに対し承認するよう推薦した、というニュースが流れました。



カナダも承認しているので、これで3国目となるのでしょうか。ただ気をつけないといけないのは、アドバイザーが推薦してもFDAとしてすぐに承認とはならないようです。イギリスで起きた強いアレルギー反応を気にかけている委員がいるとも言われています。それでもWSJでは早ければ明日にでも認可が降りるかもと報道しています。

FDA Panel Endorses Covid-19 Vaccine - The recommendation paves the way for regulatory agency to grant emergency authorization as early as Friday
(FDAパネルはCovid-19ワクチンを支持、この勧告は規制機関が早ければ金曜日にも緊急認可を与える道を開くものである。)

ここ数日間、アメリカでは入院患者の数が過去最高を毎日更新している状態です。

1位ー Dec. 10: 107,248人入院
2位ー Dec. 9: 106,671人入院
3位ー Dec. 8: 104,590人入院
4位ー Dec. 7: 102,148人入院
5位ー Dec. 6: 101,501人入院

1日の犠牲者数も昨日3、000人を超え(3,157人)、別なニュースではワクチンが有効になろうがならまいが今後犠牲者は増加し、年末の週には12,600人から23,400人の方が亡くなると推測されています。やっぱり大人しくしていよう、と思うしか現状選択肢はありません。

COVID-19 Forecasts: Deaths
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イギリスで高齢者にワクチン接種が始まった [コロナウイルス]

ファイザー社のワクチン承認に対し、NIHのファウチさんが当初「英国は(アメリカのようによく審査せず)ワクチン承認を急いだ」と発言し多少の物議を醸したことが数日前にありました。

Fauci says the U.K. "rushed" approval of coronavirus vaccine

もっともその後「自分が伝えたかったことが伝わらなかった」として謝っているので、いいことにしましょう。恐らく英国の当局を批判したのではなく、なぜ「アメリカが一番じゃないのか?」という批判に対して(アメリカは)FDAのやり方がある、と暗に言いたかっただけだと思います。

Fauci apologizes for suggesting U.K. rushed vaccine

さてイギリスでその承認されたワクチンの接種が始まったようです。

Covid-19 Vaccine Passports Could Help Life Return to Normal, but Experts Urge Caution

私が考えた通り、ワクチンを接種したからと言ってマスク着用やソーシャルディスタンス維持をしなくていいのか、ということが問題になっているようです。

As the West’s first authorized Covid-19 shots were administered in the U.K., an old ethical question in public health is gaining new relevance: Is there a case for issuing proof of immunity to people who have been inoculated?

(欧米で初めて認可されたCOVID-19ワクチンが英国で投与されたので、公衆衛生における古い倫理的な疑問が新たに生じている。予防接種を受けた人々に免疫の証明を発行するケースはあるのだろうか?)

それに対して科学者は慎重な姿勢を崩していないようです。

Scientists and public-health experts caution, though, that it is too soon to know whether the vaccines being raced into production will confer true and lasting immunity to infection. Nor is it clear if they will be as effective at preventing transmission as they were at reducing the severity of illness in trials.

(しかし科学者や公衆衛生の専門家たちは、製造が急がれたワクチンが感染症に対する真の免疫力を持続させるのかどうかを知るにはまだ早すぎると警告している。また、試験での重症度を下げる効果と同様に、感染を防ぐ効果があるかどうかも明らかではない。)

これに対する英国政府の担当者は以下のように答えています。

But he said the U.K. government has no plans to formally issue immunity passports to vaccinated individuals, or to make getting the shot mandatory.

(しかし英国政府は正式にワクチン接種者に免疫パスポートを発行したり、予防接種を義務化したりする予定はないと述べた。)

つまりワクチンを打っても今まで通り行動してください、ということですね。

ちなみにイギリスでの接種優先順位(リスクによる順位)は以下のようです。

WSJより抜粋。英国政府によるガイドラインです。
priority_vaccine.jpg

保護施設に入っている方や80歳以上の方、ソーシャルワーカーが最上位に来ています。医療従事者が入っていませんが、最上位なんでしょうね。基本、アメリカと一緒かなとは思います。何ごともなくワクチンの効用が広がっていくことを望んでいます。
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コロナ・ワクチン接種に関して自分の優先順位を知るサイト [コロナウイルス]

今朝は早くから学部全体のミーティングがありました。秋学期は残念ながら講堂などで一堂を介して集まることはなく、全てZoomかMS-Teams上でした。そのミーティング中で紹介されたことですが、ワクチンが承認された場合、自分が接種できる優先順位はどのくらいかをざっくり知るサイトがあるそうです。調べてみたらニューヨーク・タイムズから提供されていました。

Find Your Place in the Vaccine Line

年齢、どこに住んでいるか、優先される職についているか、COVID-19に関して健康リスクはあるか、の4つの情報を入れると、自分より前に何人並んでいるかわかります。

私の場合だと自分より優先順位が高い方は米国内で135.7 million(1億3570万人、総人口は3億2820万人)いて、ルイジアナに限って言えば220万人が私よりリスクが高く(ルイジアナの人口は約465万人)、私が住むラフィエット群(人口24.4万人)では 101,800人が私より優先順位が高い、とのことです。

州知事によるとルイジアナに割り振られた最初のワクチンは全体の1.46%、量にして40,000回分ですから、これを2回接種するなら20,000人分程度と理解した方がいいのでしょうか?

Louisiana's coronavirus vaccine plans starting to take shape

ワクチンを受けられると知っても拒否する方もいるでしょうから、必ずしもこの順番通りではなさそうですが、それでも接種の機会が得られるのはまだまだ先のようです。
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東京オリンピックの新型コロナウイルス対策費は900億でも。。。 [コロナウイルス]

ニューヨークタイムズの新型コロナウイルスに関する統計を見る限り、12月3日に過去最高の新規感染者(217,357人)を記録し、パンデミックが始まって以来最高(=最悪)の2,857人が亡くなり、入院患者数も100,000人を突破して相変わらず新型コロナ・エリートぶりをアメリカは見せています。もし東京でオリンピックが来年開催されるならば、世界で一番多い選手団・スタッフを送ることになりますが、現時点で国として感染拡大を阻止する素振りはないですし、米選手団全員がワクチンを接種することを想定していません。むしろ「ワクチン接種なき大会」を想定しています。

東京五輪、米選手団はワクチン当てにせず

上の記事は11月16日付で、その時点で東京の主催者にコロナ対策に関してコメントを要請しても回答がなかったとのこと。それから数週間がたって、読売新聞が独自の取材で900億円をコロナ対策費として大会関係者は想定している記事を掲載しました。

【独自】東京五輪のコロナ対策費900億円…選手検査や医師確保で

元々五輪延期による追加経費を2000億円と見込んでいるので、合計で3000億弱となります。ただし900億円には「海外選手が入国する際の空港での検査費や、迎え入れるホストタウン関連の費用は含まれていない。」と明記されていました。

ちなみにワクチン接種費用負担は考えているんだろうか?と思いましたが、今日WSJで出た記事(今のところ英語版のみ)にはこう書いてありました。

Covid-19 Adds $2.5 Billion to Tokyo Olympics Bill

The figures don’t include any costs to pay for coronavirus vaccines. The IOC has said it hopes vaccines will be available for athletes and officials, and it has suggested it will help pay for them. In May, the IOC said it had set aside $650 million for costs related to the postponement of the Games.

(この数字にはコロナウイルスのワクチンを支払うための費用は含まれていない。IOCは選手や役員のためのワクチンが利用可能になることを望んでいると述べ、そのための支払いを支援することを示唆している。5 月にIOC は大会の延期に関連する費用のために6.5億ドルを確保していると述べた。)

これが本当なら金銭的にはIOCからかなりの補助を期待できるけども、現物のワクチンが選手や関係者に回るほどそれまでに生産されているかどうかはわからない、というのが現実な所でしょうか?

因みにcnn.comでは日本の様子が報告されていました。

The Covid-19 situation in Japan is "extremely alarming," Prime Minister says

To date, at least 158,386 cases of Covid-19 have been identified in Japan. At least 2,296 have died.

(現在までに日本では少なくともCovid-19で158,386の症例が確認され、少なくとも2,296人が死亡している。)

これに対してアメリカは今日1日で228,767人の新規感染者が報告され、少なくとも2,637人が亡くなっています。人口は2018年で126,529,100人(日本)vs. 327,352,000人(アメリカ)で比率は約1:2.5でしかないにも関わらずです。

https://countryeconomy.com/countries/compare/japan/usa

IOCはそのお金をワクチンより無理やり開催してうつされた日本人からの訴訟・賠償に備えた方がいいような気がします。
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WSJ再講読、ワクチンの保存場所問題の話 [コロナウイルス]

まず一つ目、ウォールストリートジャーナル(WSJ)のデジタル版をまた購読することにしました。記事だけを読みたいのならばWSJのウェブサイトでヘッドラインを確認後、在籍する大学の図書館データベースに行って(ここでログイン過程が発生)検索後、テキストだけなら読むこと出来ます。ただ一つの記事を読むのにこのプロセスを経るのは面倒、そして時間の無駄なのと、月4ドルぐらいで悩むな、というもっともなご指摘をいただいたので再講読することにしたわけです。もっともMBAコースを提供する大学なのに、大学図書館がボリュームライセンスをWSJから購入して、学生・教員がアクセスできるようにしていないのはどうかと思いますけどね。

ちなみにウェブで登録しお金を払ったら「Welcome back」という表示が出ました。データベースに記録が残っていただけかも知れませんが、なんか覚えてくれたようで嬉しかったです。

久しぶりにWSJのサイトを自由に閲覧すると、色々興味深い記事があり時間を費やしすぎました。本業に差し支えるべきではないので、ほどほどにしないといけません。ただ相変わらず英語版だけでなく日本語版も読めるので、時間がないときはそちらで記事を見ることにします。

さてワクチンの話。ファイザーやモデルナ社が緊急使用許可の申請を出し、アメリカでも一般の方でも接種出来る日が近づいていますが、問題はワクチンの保存方法です。どちらのワクチンも冷凍保存しないといけないのですが、-70Cの冷凍庫って高いんです。実験サンプル保存用しか知りませんが、軽く150万円ぐらい(>$15,000)します。薬品会社からワクチンを輸送されてもローカルではどうやって保存するんだろうとは考えていました。都合よく薬局や病院が新しく冷凍庫買って需要がなくなったら、あわよくば近い将来大学に寄付してくれないかなぁ、と淡い期待すらしていました。(ちなみに家庭用の冷蔵庫についている冷凍庫は-20Cです。)

ところがそれは見当違いであることが分かりました。少なくともルイジアナでは州当局から冷凍庫に開いているスペースはないか、と大学が問い合わせが来ているようです。本当のこと言えば大学の実験用冷凍庫には被験者や動物モデルの体液や組織、RNAなどが入っています。問題はないかと思いますが、それと同じ空間にワクチンを保存するのは私の感覚から言えば「なんか気持ち悪い」のですが、予算がなくそうは言っていられないのでしょう。

物流の面も含めて、ワクチン接種の普及には課題があり、時間がかかるなと感じました。この点で見れば冷凍保存の必要がなく、コスト面でも優秀なアストラゼネカ社のワクチンがいち早く認可されることを期待しましょう。
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モデルナ社のワクチン認可申請に関するデータについて [コロナウイルス]

昨日書かなかったことですが、ファイザー社に続きモデルナ社もワクチン使用の緊急認可をFDAに申請したようです。日本にも供給される契約が結ばれているので、日本語でもたくさん記事になっていましたね。ただなるべく一次記事を拾ったほうがいいので、モデルナ社のプレスリリースを参照します。

Moderna Announces Primary Efficacy Analysis in Phase 3 COVE Study for Its COVID-19 Vaccine Candidate and Filing Today with U.S. FDA for Emergency Use Authorization

Moderna plans to request an Emergency Use Authorization (EUA) from the U.S. Food and Drug Administration (FDA) and conditional approval from the European Medicines Agency (EMA).

(モデルナ社は米国食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を申請し、欧州医薬品庁(EMA)に条件付き承認を得る予定です。)

日本の当局には申請しないんでしょうか?日本が他国で生産されたワクチンの使用をどのように認可するか知りませんが、恐らく供給も2番手以降なんでしょう。もっとも総感染者数・被害者数から鑑みればそちらを先に供給するのは自然のように思うので卑屈になる必要はないかと思います。

Vaccine efficacy has been demonstrated at the first interim analysis with a total of 95 cases based on the pre-specified success criterion on efficacy. Today’s primary analysis was based on 196 cases, of which 185 cases of COVID-19 were observed in the placebo group versus 11 cases observed in the mRNA-1273 group, resulting in a point estimate of vaccine efficacy of 94.1%.

(あらかじめ設定した有効性に関する成功基準に基づき、ワクチンの有効性は当初95例を一時的に解析して確認した。今回の主な分析は196例を対象とし、そのうちCOVID-19がプラセボ群で185例、mRNA-1273(ワクチン)群で11例観測され、ワクチン有効性の推定値は94.1%であった。)

ここには書かれていませんが、元々は30,000人以上の被験者にプラセボ(何も入っていないコントロール)、もしくはワクチンを打ったのに、196例しか症例が報告されていないんですね。比較するには群内の数は一緒にするはずですから、約15, 000人にプラセボを打ったとして発生率を計算すると185/15,000=1.23%。アメリカの総人口を3.3億人として今日現在の総感染者数は13,709,452人(ジョンズホプキンス大学のダッシュボードより)なので、感染率を計算すると1370万/3.3億=4.15%。この臨床試験が始まったのが8月中旬から下旬ぐらいで、10月末までのワクチン接種を完了したはず。つまり環境的にはまだ暖かく人々も外で活動していたため感染率が低く出ているのかも知れません。それでも1.23% vs. 4.15%という数字の違いは大きく見えるので、治験参加後の被験者の行動(普通の人よりソーシャルディスタンスを守ったり、マスクをしたり)が多少なりとも結果に反映されてないかな、と考えてしまいます。

ただワクチンが94.1%有効だった、という結果に問題はないですけどね。また、

A secondary endpoint analyzed severe cases of COVID-19 and included 30 severe cases in this analysis. All 30 cases occurred in the placebo group and none in the mRNA-1273 vaccinated group.

(2つ目のエンドポイントではCOVID-19 の重症例を解析し、この解析には 30の重症例が含まれていた。30例はすべてプラセボ群で発生し、mRNA-1273ワクチン接種群では1例も発生しなかった。)

と書かれているので、ワクチン接種は重症化を防ぐ可能性が高いと言えます。このことは一番期待されていた効果ではないでしょうか。

The safety profile of the Phase 3 study of mRNA-1273 was previously described on November 16.

(mRNA-1273の第3相試験の安全に関する分析結果は、11月16日に既報のとおりです。)

このデータは以下のサイトから拾えます。

Moderna’s COVID-19 Vaccine Candidate Meets its Primary Efficacy Endpoint in the First Interim Analysis of the Phase 3 COVE Study

我々が気になるところは副作用ですが、元のプレスリリースにはこのように書いてありました。

Based on prior analysis, the most common solicited adverse reactions included injection site pain, fatigue, myalgia, arthralgia, headache, and erythema/redness at the injection site. Solicited adverse reactions increased in frequency and severity in the mRNA-1273 group after the second dose.

(事前の解析に基づくと、最も多かった副作用は注射部位の疼痛、疲労、筋肉痛、関節痛、頭痛、注射部位の発赤であった。誘発された副作用の頻度と重症度は、mRNA-1273投与群では2回目以降に増加した。)

素人ながら判断すると副作用の範囲は通常のインフルエンザと同じ程度に思えます。ただこの判断は人によって違うので、ご自分でご解釈下さい。

ちなみに被験者ですが、最後に以下のように記述されていました。

The COVE study includes more than 7,000 Americans over the age of 65. It also includes more than 5,000 Americans who are under the age of 65 but have high-risk chronic diseases that put them at increased risk of severe COVID-19, such as diabetes, severe obesity and cardiac disease. These medically high-risk groups represent 42% of the total participants in the Phase 3 COVE study.

(この治験には、65歳以上のアメリカ人が7,000人以上含まれている。また、65歳未満でありながら糖尿病や重度の肥満症、心疾患など、COVID-19が重症となる危険が高い慢性疾患を有するアメリカ人を5,000人以上含んでいる。これらの医学的にハイリスクなグループは、第3相COVE試験の参加者全体の42%を占めている。)

治験としての被験者の選び方的には恐らく偏りがなくていいのかな、と思います。

まだ感謝祭での移動による感染者増は見えていませんが、大きく増えるのでは?と危惧する記事も少なからず見受けられます。もう少し時間がかかるとは言え、ワクチン開発並びに治療法の確立が一日も早くなされることを望むばかりです。
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トランプ政権のコロナ対策特別アドバイザ、辞任 [コロナウイルス]

8月にコロナ対策に関して特別アドバイザーとして現政権に仕えてきたスコット・アトラス氏が今日辞任しました。もっとも元々の契約期間(130日)が今週で切れるところだったそうです。

Dr. Scott Atlas resigns as special adviser to Trump on coronavirus

“As time went on, like all scientists and health policy scholars, I learned new information and synthesized the latest data from around the world, all in an effort to provide you with the best information to serve the greater public good,” Atlas wrote. “But, perhaps more than anything, my advice was always focused on minimizing all the harms from both the pandemic and the structural policies themselves, especially to the working class and the poor.”

(時が経つにつれ、他の科学者や医療政策学者と同様に私も新しい情報を学び、世界中の最新データを総合して、より大きな公共の利益のために最善の情報を提供しようと努力してきた」とアトラスは辞任状に書いた。"しかし、おそらく何よりも私のアドバイスは、パンデミックと構造的な政策そのもの、特に労働者階級と貧困層への害を最小限に抑えることに常に焦点を当てた」ともそこに書いている。)

以前にも書いたとおり彼は放射線医で、公衆衛生に関する政策などに関してはトレーニングを受けておらずずぶの素人の方です。ここFox Newsでも以下のように書かれていました。

Over the summer, Centers for Disease Control and Prevention Director Robert Redfield reportedly criticized Atlas, claiming that “everything he says is false.”

(夏の間、米国疾病対策センターのロバート・レッドフィールド所長が「彼の言うことはすべて嘘だ」とアトラス氏を批判したことが報じられていた。)

CNNでも彼の辞任を報じています。

Dr. Scott Atlas resigns from Trump administration

辞任する、という事実では一緒ですが、批判はこちらのが鋭いです。

A source close to the task force told CNN on Monday that Atlas' departure comes as welcome news, as his discredited theories will no longer have a seat at the table. A separate official said the task force remains intact following Atlas' departure.

(タスクフォースに近い関係者がCNNに語ったところによると、アトラス氏の辞任は歓迎すべきニュースであり、彼の信頼出来ない理論がなくなることは喜ばしい、とのこと。別の関係者によればアトラス氏が去った後もタスクフォースは無傷であると言った。)

彼が所属していたスタンフォード大学医学部も以前、彼の言動を批判する書簡を連名で送っていましたが、今回は以下のように反応しているようです。

A group of faculty members at the university celebrated his resignation from the Trump administration on Monday, saying in a statement that it's "long overdue and underscores the triumph of science and truth over falsehoods and misinformation."

(大学の教授陣は月曜日に彼がトランプ政権から辞任したことを祝い、声明で "長く時間がかかったが、虚偽や誤報よりも科学と真実が勝利したのは明確だ "と述べている。)

"His actions have undermined and threatened public health even as countless lives have been lost to Covid-19," the faculty wrote.

(Covid-19により数え切れないほどの命が失われているのに、彼の行動は公衆衛生の土台を壊し、脅かしている、とその教授は書いた。)

さて彼の次の仕事はどこでしょうか?カルフォルニアやスタンフォードには戻れない気がしますが、歓迎するところもあるのかも知れません。
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アストラゼネカ社のワクチン評価に暗雲?! [コロナウイルス]

一昨日、アストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同で開発したワクチンの治験も良好な結果が得られた、と書きましたがひと悶着起きているようです。専門家によると、同社の情報開示の甘さが信頼性を低下させている、とか。

After Admitting Mistake, AstraZeneca Faces Difficult Questions About Its Vaccine

AstraZeneca has acknowledged a key mistake in the vaccine dosage received by some study participants, adding to questions about whether the vaccine’s apparently spectacular efficacy will hold up under additional testing.

(アストラゼネカ社は一部の被験者が受けたワクチンの投与量に重要な誤りがあったことを認め、ワクチンの素晴らしい有効性を追加の試験でも維持されるかどうかについて、疑問を加えることになった。)

アメリカ側は突っ込みます。

Officials in the United States have noted that the results were not clear. It was the head of the flagship federal vaccine initiative — not the company — who first disclosed that the vaccine’s most promising results did not reflect data from older people.

(米国の当局者は結果が明確ではなかったと指摘した。ワクチンの最も有望な結果が高齢者のデータを反映していないことを最初に明らかにしたのが同社ではなく、米国ワクチン・イニシアチブの責任者だった。)

アストラゼネカ社の責任者は、

The error in the dosage was made by a contractor, and that, once it was discovered, regulators were immediately notified and signed off on the plan to continue testing the vaccine in different doses.

(投与量の誤りは契約先業者によるもので、発見するなりすぐに規制当局に通知し、彼らは異なる投与量でワクチンの試験を続ける計画に署名した。)

と弁解しています。これは法的に必要な手順を経たことを主張するだけで、科学的にどんな意義があったかは言っておらず、残念ながら試験の結果の解釈には問題が残りそうです。

それと私も単純に疑問に感じた、少ない投与量の方が良好な結果が得られたことに関してですが、

The biggest questions were, why was there such a large variation in the effectiveness of the vaccine at different doses, and why did a smaller dose appear to produce much better results? AstraZeneca and Oxford researchers said they did not know.

(最大の疑問は、なぜ異なる用量でのワクチンの有効性にこのような大きなばらつきがあったのか、そして、なぜより小さい投与量の方がはるかに良い結果が得られるように見えるのか、ということである。アストラゼネカとオックスフォードの研究者は、わからないと述べている。)

この記事を読むと、批判に関してアストラゼネカ社の責任者はちょっと逆切れしたのか、

“The reality is, it could end up being quite a useful mistake,” Mr. Pangalos said in the interview with The New York Times on Wednesday. “It wasn’t putting anyone in danger. It was a dosing error. Everyone was moving very fast. We corrected the mistake and continued on with the study, with no changes to the study, and agreed with the regulator to include those patients in the analysis of the study as well.”

(現実にはかなり有益なミスで終わる可能性がある "とパンガロス氏は水曜日のニューヨーク・タイムズとのインタビューで語った。"誰かを危険にさらしたのではない、投薬ミスだった。誰もが非常に速く動いていた。我々はミスを修正し、研究に変更を加えることなく研究を続け、規制当局との間でこれらの患者を研究の分析に含めることに合意していた。)

He added, “What is there to disclose? It actually doesn’t matter whether it was done on purpose or not.”

(何を公開するのか?実際には意図的に行われたかどうかは問題ではないだろ?と彼は言った)

ワクチンの出来が同社の株価に大きく影響を与えるようで必死ですが、経済ではなく科学の面から慎重に進めていただきたいものです。
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過去最悪を更新しルイジアナ州もフェーズ2に逆戻り [コロナウイルス]

恥ずかしい話経済について非常に疎いのですが、アメリカのダウ平均株価が初めて3万ドル台に乗ったそうです。新型コロナウイルス蔓延で経済がそれほど回っているとは思えないのですが、金融政策のおかげでお金が回っている、という解説です。経済の実態とは乖離している、と言っても儲かっている人はいる、ということでしょうね。理解出来ませんが。

WSJより
OG-FH983_buyand_TOP_20201124181114.png

私の場合今は米国で働いて積立しているので、引退したときに最低限余生を暮らせるぐらいのお金をもらえればいいな、そのために株価は安定してて欲しいな、というぐらいの思い入れしかありません。もっとも引退出来るのでしょうか?恐らく働けるうちはずっと働いていそうです。

さてルイジアナでは州知事が会見をし、経済再開を僅かながら後退させるようです。フェーズ3から修正したフェーズ2へ明日移行するとのこと。

Gov. Edwards announces state will take a step back to 'modified' Phase 2

もともとフェーズ2と3の違いはあまりない、と言っていましたし、バーやレストラン(室内は50%へ)、ジム(50%)も閉めなければ、室内での集まりを対して制限するわけでもない(25%もしくは最大75人)ので、それほど効果は期待出来ず、むしろ市民への注意喚起と言ったところでしょうか。

一時期には人口比あたりの新規感染者数でトップを独走していたルイジアナですが、11月23日のデータではなんと18位まで順位を落としていました。

11月23日現在、人口比あたりの各州の新規感染者数
11232020_dailyinfected.jpg

しかし数日前にまた数千もの数えていなかったバックログをしれっと追加しましたし、ここ数日は1日あたりで州内の新規感染者は2~3千人を記録しているので、多分にもれずまた順位を上げていくものと思われます。さすがエリート。

11月24日現在、人口比あたりのルイジアナ新規感染者数、すでに最悪を更新中
LA-dailyinfected_Nov24.jpg

また医療従事者に負担をかけることになりそうです。しかし学ばないな、過去から何も。
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