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アメリカの大学生が卒業出来ないのは大学のせい? [日常]

日本の朝日新聞とも提携していて超リベラルな論調で有名なニューヨークタイムズが出した記事がこちらでちょっとした論争になっています。元の記事はこちら。

The College Dropout Crisis

American higher education has a dropout problem. About one in three students who enroll in college never earn a degree.

(アメリカの高等教育はドロップアウトする学生が高い問題を抱えている。大学に入学した学生の3人に1人が学位を取得していない)

Schools with similar students often have very different graduation rates. This suggests that the problem isn’t the students — it’s the schools.

(似かよった学生を持つ大学でとても異なる卒業率がしばしば存在する。このことは問題があるのは生徒ではなく、大学であることを示している)

英語で言うと「スプーンで口までご飯を持っていって与えている(spoon feeding)」状態の大学生をこれ以上に甘やかすのかと、この記事を読んでびっくりしました。そもそも大学は義務教育でないし、自分を律して一定以上の成績を修めなければ学位を取れないことこそ、学位の質と意義の点でいいQuality Controlになっていると感じているのですが。一方で大学側に改善する余地があるのも多いに認めます。しかしお金のない州立大学はそれを全て教員に押しつけることになり、結果教育の質が低下するという状態を生みかねないです。それでは実現のために専任の職員を雇えばいい、ということになりますが、するともっとお金が必要となり、結局は大学の学費上昇に跳ね返ってくる悪循環を生みます。給料分ぐらいもっと働いた方がいい職員、教員が少なくなく存在することも認めますけどね。極論自分の身を切ることになるとしても、大学の数を減らすしかないのではというのが現在私が思っていることです。

案の定ルイジアナ州は期待される卒業率と実際の卒業率に悪い方にギャップがあるようです。それはそうでしょう、そもそも学費捻出に苦労する家庭が多い上に、高等教育にも割り当てる州予算が足りなくて困っていますから。

(上の記事より)
gap_graduation_rate.jpg

この記事の執筆者が主張したいのはおそらくその中の引用文にある

“A bachelor’s degree is the single most influential determinant in multigenerational change and ending the cycle of poverty,”

(大学の学士号は何世代にもわたって変化をもたらし、貧困のサイクルを終わらせるのに最も影響力がある唯一かつ決定的な要因である)

であり事実だとは思うのですが、彼の記事を読む限りドロップアウトの原因を大学側に求めるのは無理があるように思えてなりません。あくまでも私見です。

P.S.
一般的な質問、反論
What Colleges Can Do About the ‘Dropout Crisis’

私の大学の状況
UL Lafayette Graduation Rate & Retention Rates
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