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アメリカでは2018年もお金持ちはさらにお金持ちへ [日常]

資本主義社会はまだまだ健在のようです。2018年のデータです。

The richest 10% of households now represent 70% of all U.S. wealth
(上位10%にあたる世帯の財産がアメリカ全体の70%の富にあたる)

単純に言えばお金持ちがさらにお金を持つことになり(The rich are getting richer)、ドイチュ銀行セキュリティのチーフエコノミストが言うには「さらに格差が広がった(the gap between the haves and have-nots in the U.S. is, indeed, widening)」とのことです。別に驚く結果ではないですけどね。

1989年では60%だったのが2018年では70%に、上位1%の富裕層で見ると1989年では23%だったのが32%になったそうです。

上の記事から抜粋、上位1%の割合(オレンジ)が顕著に上がっているがわかる
MW-HK337_wealth_20190524143113_ZH.jpg

このことの説明として

The share of assets held by the top 10% of the wealth distribution rose from 55% to 64% since 1989, with asset shares increasing the most for the top 1% of households. These increases were mirrored by decreases for households in the 50-90th percentiles of the wealth distribution.

(トップ10%が保有する資産のシェアは1989年以来55%から64%に上昇し、それは世帯のトップ1%で最も増加した。これらの増加は富の分布の50〜90パーセンタイルにおける世帯の資産減少に反映されている。)

相対的な話をしているので、下位層が減らなければ上位層は減らないでしょうね。次に原因として2008-9年の金融危機の話をしていて、そのために金利を下げたらここ10年家の価値や株の価値が手堅く上がっていく一方で、資産価値の主たるものである持ち家の比率が2019年で64.2%と1960年代の歴史的に低かった65.2%をも下回るものだとのこと。株も同様で金融危機後、多くの個人(特に富裕層出ない人)は株に手を出さず、結果として

In sum, this meant that stock prices and home prices have increased but ownership has shrunk to fewer hands and as a result we now have more inequality than ever before.

(これは株価と住宅価格が上昇したものの所有権はもった人は縮小したことを意味し、その結果今まで以上に不平等になっている。)

もっとも割合は変わっても、所得が低めに出る層でも絶対的な所得、収入が上がって暮らしが豊かになっていればいいのですが、そこまではここに書いていません。ちなみにルイジアナのデータを示すと、


Louisiana Household Income

灰色の線が全国平均、青線がルイジアナ平均
median homeincome_LA.png

全米平均の傾向からも大きく取り残されているのがわかります。私の給与も上がらないわけです。
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