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外出禁止令に伴う二酸化炭素排出量の減少 [コロナウイルス]

以前、外出禁止令によって空が澄み、星がよく見える気がする、と記しました。確かに経済活動縮小により二酸化炭素排出量は劇的に減少しているようです。

Covid-19 lockdowns drop global carbon emissions to lowest level in 15 years

Nature Climate Changeという学会誌に5/19付けで論文が掲載されています。Nature系列ですが、オープンアクセスで無料で閲覧できました。

Temporary reduction in daily global CO2 emissions during the COVID-19 forced confinement

全米50州および中国30省を含む69か国(世界の人口85%と全二酸化炭素排出の97%に相当)に焦点をあててデータを集めたとのこと。2019年と比較した場合、1月から4月頭の間で毎日の排出量が17%減り、年末までには年で4.4%から8%の減少が見込めるとのこと。レベル的には2006年程度になるとか。論文の図3を見ると確かに減っています。

Fig. 3、化石燃料による毎日の二酸化炭素排出量変化(月)
CO2emmission.jpg

どのセクターが最も貢献しているかも掲載されていました。当たり前ですが住居からの排出はあまり変わらず、車の交通とか飛行機からの排出が下がっているのがわかるかと思います。

Fig 4、セクターごとの化石燃料による毎日の二酸化炭素排出量変化
CO2emmission-section.jpg

確かに環境が変わったのがデータで示されていますが、それでも重い文章が目に留まりました。

According to United Nations Environment projections, to keep global temperatures from rising more than 1.5 degrees Celsius, we need to reduce emissions by 7.6% every single year between now and 2030.

(国連の環境予測によると、地球の気温が摂氏1.5度上昇しないようにするには、現在から2030年までの間に毎年7.6%ずつ排出量を削減する必要がある。)

現在の技術だとこのぐらい経済活動を止めてやっとこの目標が1年だけ達成できるか出来ないレベルだそうです。本当に人間は地球を守るために技術革新を出来るのかと不安になりました。
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